【無理ゲー社会を読んだ感想】遺伝子ガチャに失敗すると負け組?

書評

橘玲さんの「無理ゲー社会」を読んだので、キンドルのメモとハイライトをまとめました。

この本を買った理由は、

①無理ゲー社会というタイトルに興味があった

②私自身、今の世の中を生きていくのは無理ゲーと感じることが多かった

からです。

人生の難易度、安定的に収入を得ることは日に日に難しくなっていると感じています。

本の内容を要約すると、

「経済的豊かさを獲得するのは、知能の高さを遺伝的に得ているかどうか」

「遺伝子ガチャに失敗すると、教育で知能の差を埋めるのは難しい」

という感じだと思いました。

かなり衝撃的ですが、身も蓋もない事実かなと。

世の中、努力すれば自分の夢をかなえられるという美徳があると思いますが、
なかなか難しいと大人になって思います。

努力をあきらめるわけではないけれど、
成功している人には、遺伝的な裏付けがあるのも厳然たる事実だと思いました。

遺伝子ガチャに失敗すると、経済的な成功を収めるのは難しい
とここまで分かりやすく主張する本は読んだことがなかったのでおもしろかったです。

わたしたちは「自分らしく生きる」ことを当たり前だと思っている。しかしそれは、アメリカですら、1960年代まではとてつもなく異様な思想であり、人生観だった。

アメリカはもっと昔から自分らしく生きている社会だと思った。

 

 

メリトクラシーは貴族政(アリストクラシー)より公平だが、だからこそより不平等で残酷だとヤングは考えた。階級社会では、自分が成功できない理由を社会制度の責任にできる。だがメリトクラシーでは、すべてのひとに公平に機会が開かれているのだから、「自分が本当に劣等であるという理由で、自分の地位が低いのだと認めなくてはならない」のだ。

自分が本当に劣等であるというのは確かに認めるのはつらいけれど、世の中には自分がくそ努力しても追いつけない人がいるのは確か。認めたうえでどうやって生きていくのか、そういった指針を国が出すことは考えていいのかもしれません。

 

 

現代社会における社会的・経済的成功は「遺伝的宝くじ(遺伝ガチャ)」に当たった幸運な者(スティーブ・ジョブズ、ビル・ゲイツ、イーロン・マスクなど)が独占し、遺伝ガチャに外れた者は成功から排除されると考える。

貧困の相談所で働いていた時に実感したことだけど、精神障害の親は子もそうなっていることが多かった。遺伝的に弱い者同士、強い者同士が子供を作るわけだから結局、その差はどんどん広がっていく。遺伝ガチャに失敗すると、教育でその差を埋めようとしてもスタートの時点でかなりのハンデを負ってしまっていることは事実だと思う。

 

 

私たちは、相手にどの程度の利用価値があるかを(無意識に)見積もっている。どれほど親切でも、なんの権力ももたず、たいした能力もない相手はほとんど役に立たないのだ。  これらの研究が示していることはきわめてシンプルだ。  どのような能力が重要と見なされるかは、時代や社会・文化によって異なるだろう。だがわたしたちは、有能な者に魅力を感じ、無能な者を避けるよう進化の過程で「設計」されている。すなわち、メリトクラシーは人間の本能なのだ。

仕事で自分はあなたの役に立てますと理解してもらえないと、避けられてしまう。。

 

 

知識社会においては、当然のことながら、もっとも重要な能力は「知能」だ。問題なのは、知能の分布に大きなばらつきがあることだ。マイケル・ヤングがすでに 60 年前に見抜いたように、これはあまりに危険な事実なので、リベラルな社会は知能のちがいを「学力」で隠蔽し、「教育によって誰もが知能 学力を伸ばせる」という壮大な教育神話をつくりあげた。

知能の違いが経済的な格差を生んでいることを認識しないと、負の連鎖は止まらない。

 

 

知識社会というのは、定義上、知能の高い者が大きなアドバンテージをもつ社会であり、知識社会における経済格差は「知能の格差」の別の名前なのだ。

大学生の就職試験でもWEBテストで知能を測っている。企業は知能の高い者が利益を出すことを分かっている。

 

 

心理学や精神医学は、うつや摂食障害、適応障害などの原因を幼少期の子育て(とりわけ母親との愛着関係)に求めるが、共有環境の影響は無視できるほどしかない。

幼少期の子育てはうつや適応障害の原因になるとは言えないことに少し驚いた。

 

 

学力に関しては、小学校に上がってからはなにをしてもムダ」ということだ。

ちょっとびっくり。がんばって勉強しても知能の高い人には追いつかないなんて。でも、孫さんやホリエモンをはじめとする世間的に優秀な人たちと何が違うのかと言われたら、「知能」っていうのは納得できてしまう。。

 

 

マイケル・ヤングがメリットを「知能+努力」と定義したように、成功にとって努力などの性格特性が重要なのは間違いない。だがここで無視されているのは行動遺伝学の第1原則で、知能だけでなく努力にも遺伝の影響がある。図表4でも、遺伝率は「やる気」が 57%、「集中力」が 44% で、努力できるかどうかのおよそ半分は遺伝で決まる。

努力できるのも遺伝で決まっているなんて。がんばれない人に努力不足とけなすのではなくて、がんばれない遺伝子なんだと認識を変えないといけない。

 

 

重要なのは親や教師からほめられることではなく、友だち集団のなかで注目され、よりよい(より多くの)性愛を獲得することなのだ。

先日の小田急線の事件や秋葉原の無差別殺傷事件でもそうだけど、犯人は女性から恋愛対象と見られないことにとても苦しんでいた。異性の興味を獲得できないのは本人の努力不足なのかもしれないけれど、遺伝的に魅力が乏しい人がいるのも確か。また、ネット環境が充実したせいで、非モテの男性の女性へ求める美のレベルが上がってしまっている。昔のお見合いのように、そういった人にどうやって異性を分配していくか真面目に議論する必要があると思う。

 

 

行動遺伝学の知見によれば、遺伝率はよい方向でも悪い方向でも「極端」になるほど高くなる。並外れた才能も、世間を震撼させる凶悪犯罪も、いまでは遺伝的な要因が大きいことがわかっている。

競馬のサラブレッドが分かりやすいけれど、優秀な馬をかけ合わせることによって優秀な子供を誕生させる確率を上げている。その逆もまたしかりなんだろう。

 

 

2017年には15万8000人のアメリカ人が絶望死した。これは「ボーイング737MAX機が毎日3機墜落して、乗員乗客が全員死亡するのと同じ数字」だ。

このたとえは衝撃的すぎる。。

 

 

ファイナンス理論的には、住宅ローンを使ったマイホームの購入は株の信用取引よりずっとリスクが高く、それを正当化することは難しい。

メモ株の信用取引よりもリスクが高いなんて。。

 

 

ハイリスクのマイホーム購入が投資として正当化できるのは、 ① 自分の収入が 30 年以上安定している、 ② 波風はあっても長期的には不動産価格は上昇する、という確信があるときだけだ。

収入が30年以上安定する仕事なんて今やほとんどない。公務員以外、マイホームなんて買えないんだな。

 

 

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